メンバー紹介
城戸 照彦

1983年に金沢大学大学院を修了し,その後、金沢医科大学,千葉大学,金沢大学で2019年まで教員生活を送った。この間、公衆衛生学、特に環境保健を専門として、北陸を代表する公害であるイタイイタイ病の原因となったカドミウムの慢性影響について、石川県下の汚染地区で約30年間住民の健康影響を研究した。1990年代にダイオキシンが日本国内で問題化して以降、まだ、十分な対応がとられていなかったベトナムでの枯葉剤による健康影響について研究を始めた。そこで、現在でも母乳中のダイオキシンが汚染地区の母親で高く、母子のステロイドホルモンをかく乱し、低体重児の発現にも影響していることを突き止めた。一方で、より多くのベトナム国民への貢献としてJICAを介した国際貢献の取組みを考え、大学院修了生らの協力も得られて、本事業に応募し、幸いにも採択された。
微力ながら、本事業を通じて、ベトナム人自身による母子保健活動の向上に寄与できることを願っている。
